足利義政と「わび・さび」の世界:東山文化が日本人の心に根付いた理由

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「銀閣寺の日」は、室町時代の1482年(文明14年)2月4日に、室町幕府の8代将軍・足利義政が東山山荘(現在の慈照寺・銀閣寺)の造営を開始したことに由来しています。

義政が隠居後の住まいとして、祖父である足利義満が建てた「金閣寺(鹿苑寺)」をモデルに建設を始めました。

銀閣寺の特徴と「東山文化」

銀閣寺は、派手で豪華な金閣寺とは対照的に、「わび・さび」という日本独自の美意識を象徴する東山文化の拠点となりました。

  • 名前の由来: 金閣寺に対して「銀閣」と呼ばれますが、実際には銀箔が貼られた形跡はありません。「漆(うるし)が日光で光って銀色に見えたから」や「金閣に対抗して名付けられた」など諸説ありますが、その質素で落ち着いた佇まいこそが魅力です。
  • 書院造(しょいんづくり): 銀閣の1階部分は、現代の和室の原型とも言われる「書院造」の初期の形が見られます。
  • 庭園: 月を鑑賞するために作られたと言われる、砂を盛り上げた「向月台(こうげつだい)」や「銀沙灘(ぎんしゃだん)」が非常に有名で、静寂な美しさを醸し出しています。

足利義政の想い

義政は政治の世界では苦労が絶えませんでしたが、文化・芸術への造詣が非常に深く、茶道、華道、庭園、墨絵といった日本文化の基礎をこの場所で育みました。当時の戦乱(応仁の乱)で荒廃した京都の中で、精神的な静けさを求めて作られたのがこの銀閣寺なのです。


豆知識

  • 正式名称: 慈照寺(じしょうじ)
  • 世界遺産: 1994年に「古都京都の文化財」の一つとして登録されました。

冬の銀閣寺は雪が降るとさらに幻想的で、義政が愛した「わび・さび」の世界をより強く感じることができます。

東山文化

東山文化は、応仁の乱という未曾有の大乱を経て、殺伐とした世相の中で「精神的な静けさ」や「内面的な美」を追い求めた文化です。

足利義政が築いたこの文化は、現代の私たちが「日本らしさ」として思い浮かべるものの多く(畳、障子、茶の湯、生け花など)のルーツとなっています。


戦乱が生んだ「美」

8代将軍・足利義政は政治能力には欠けていたと言われますが、芸術的センスは抜群でした。

11年も続いた応仁の乱によって京都が焼け野原になる中、義政は政治を放り出し、東山の地に銀閣(慈照寺)を建てて、そこに文化人や僧侶を招いて芸術に没頭しました。この「現実逃避」とも言える環境から、独自の洗練された美意識が生まれました。

「わび・さび」と「幽玄」

金閣寺に代表される3代義満の「北山文化」が、権力を誇示する豪華絢爛なものだったのに対し、東山文化は「不足の美」を尊びました。

  • わび(侘び): 簡素なものの中に充足を見出す。
  • さび(寂び): 時間の経過とともに変化していく様子を美しいと感じる。

私たちの生活に残る「東山文化」の遺産

東山文化は、特権階級だけでなく、禅宗の考え方と結びついて日本人のライフスタイルそのものを形作りました。

ジャンル内容と影響
建築(書院造)畳を敷き詰め、床の間、襖、障子を設けるスタイル。現代の「和室」の原型です。
茶道(わび茶)村田珠光が始め、後に千利休が完成させる「わび茶」の基礎がこの時期に誕生しました。
水墨画雪舟らが活躍し、余白を活かした墨一色の世界で精神性を表現しました。
華道(いけばな)仏前に供える花から、床の間に飾る芸術としての「生け花」へ発展しました。

義政と「同朋衆(どうぼうしゅう)」

義政の周りには、身分に関わらず才能ある芸術家たちが集まりました。彼らは「同朋衆」と呼ばれ、庭園造り(善阿弥)や絵画(狩野派の祖・正信)などの分野で活躍しました。

特に狩野派は、ここから江戸時代まで続く日本絵画界の最大派閥へと成長していくことになります。


まとめ

東山文化を一言で表すと、「派手さを削ぎ落とし、本質的な美を追求した文化」です。銀閣寺の落ち着いた佇まいは、まさにその象徴と言えます。


最近は、大人の学び直しが流行っているようだ。

学生時代は日本史なんて全然興味なくて、赤点スレスレで卒業。

今は、記事を書くために色々勉強をしているんですが、何でもっとちゃんと勉強してこなかったんだろうと後悔の日々。面白いですよね。

学び直しが流行っているのが納得です。

大人になって、色んな所に訪れてそこの歴史に触れてみると景色もさながら、その背景を考えると遠い存在だったはずの偉人が、隣のおじちゃんみたいな親しみを感じたりする。

やはり、百聞は一見に如かずという事だろう。

銀閣寺はまだ行ったことがないんだけど、今回の記事を書いていてすごくいってみたいと思いました。

あなたの銀閣寺エピソード教えて頂けると幸いです。

see you soon.

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