2026年1月12日(月)は、「成人の日」(国民の祝日)です。
新成人の皆様、おめでとうございます!
成人の日は、戦後の混乱期に「若者を励ましたい」という思いから始まった、とても前向きな歴史を持つ祝日です。
その発祥から現在に至るまでの歴史を分かりやすく解説します。
発祥は埼玉県の「青年祭」(1946年)
実は、成人の日のルーツは国ではなく、ある一つの町から始まりました。
- 時期: 終戦直後の1946年(昭和21年)11月
- 場所: 埼玉県 蕨町(現在の蕨市)
- きっかけ: 敗戦により虚脱感に覆われていた若者たちに希望を持たせ、励ますために「青年祭」が企画されました。
- 影響: この「成年式」の試みが全国的に注目され、日本政府に影響を与えました。蕨市は現在も「成人の日発祥の地」として知られています。
国民の祝日として制定(1948年)
蕨町の取り組みから2年後、国によって正式に祝日として定められました。
- 制定: 1948年(昭和23年)施行の「国民の祝日に関する法律」。
- 日付: 1月15日
- なぜ1月15日だったのか: 古来、1月15日の「小正月(こしょうがつ)」に、武家の男子が大人になる儀式「元服(げんぷく)」を行っていた歴史的背景にちなんだと言われています。
ハッピーマンデー制度による変更(2000年〜)
長らく「1月15日」で定着していましたが、連休を増やして余暇を充実させる目的で変更が行われました。
- 変更年: 2000年(平成12年)
- 新しい日付: 1月の第2月曜日 これにより、成人の日は必ず土・日・月の3連休となりました。
4. 成年年齢の引き下げ(2022年〜)
記憶に新しい大きな変化です。
- 変更: 民法改正により、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。
- 成人式の現状: 法律上の成人は18歳になりましたが、多くの自治体では現在も20歳を対象に式典を行っています(名称を「二十歳のつどい」などに変更して実施)。
- 理由:18歳(高校3年生)の1月は、大学受験や就職活動の最盛期であり、本人や家族の負担が大きすぎるためです。
成人の日はお祝いムードの一方で、残念ながら毎年いくつかのネガティブなニュースも報じられます。
大きく分けて「式典会場でのトラブル」と「晴れ着に関するトラブル」の2種類があります。
「荒れる成人式」に関するトラブル
一部の新成人による迷惑行為や喧嘩などが、毎年ニュースになります。
- 会場での暴れ・喧嘩:
- 式典中にステージに上がって市長の挨拶を妨害したり、会場内外で飲酒して喧嘩をしたりするケースです。
- 近年の事例: 2025年の横浜市の式典会場周辺で、若者同士の小競り合いが発生し、警察官が制止に入る騒ぎがありました。また、過去には警備員への暴行で逮捕者が出たケースもあります。
- 道路交通法違反(暴走行為):
- 改造車や派手な装飾をした車(いわゆる「デコトラ」の軽トラ版など)で会場周辺を暴走したり、箱乗りをしたりする行為です。
- 事例: 福岡県などで、歩道に車で乗り上げるなどの危険運転で検挙される事例が過去にありました。
- 飲酒運転:
- 久しぶりの再会で羽目を外し、飲酒後に車を運転して事故を起こしたり、検挙されたりするケースも後を絶ちません。
晴れ着・レンタル業者とのトラブル
一生に一度の晴れ舞台を台無しにする、悪質な業者トラブルも起きています。
- 「はれのひ」事件(2018年):
- 成人の日の当日に、着物レンタル会社「はれのひ」が突然営業を停止し、連絡がつかなくなった事件です。多くの新成人が振袖を着られず、式に出席できないなどの被害を受け、社会問題となりました。
- 沖縄での業者トラブル(2024年末〜2025年):
- ごく最近の事例として、沖縄県名護市の業者が成人式用の袴や振袖の代金を集めた後、連絡が取れなくなるトラブルが報じられました。
その他のトラブル
- 「先輩・後輩」間の強要:
- 一部の地域やグループで、先輩や地元のリーダー格が後輩に対し、高額な揃いの袴や特攻服などの購入を強制する「恐喝まがい」のトラブルも報じられることがあります。
こうしたニュースは「一部の人の行い」ではありますが、毎年注目されてしまう側面があります。今日が平穏で良い一日になることを願いたいですね。
沖縄の成人式
沖縄の成人の日は、全国ニュースでも取り上げられるほど「ド派手」で「熱い」ことで有名ですが、実は報道されない「地元ならではの事情」や「人情味あふれるエピソード」もたくさんあります。
沖縄特有のエピソードをいくつかご紹介します。
国際通りの「奇跡のゴミ拾い」
かつては、式典後に那覇市の国際通りに集まり、改造車で暴走したり大騒ぎしたりして機動隊と衝突するのが「恒例行事」のようになっていました。 しかし近年、この風潮に変化が起きています。
- ゴミ拾い活動: 派手な袴を着たリーゼント姿の新成人たちが、騒いだ後に自分たちでゴミ拾いをして帰る姿が見られるようになりました。「沖縄を汚したくない」「後輩に迷惑をかけたくない」という、意外な真面目さと地元愛が垣間見えるエピソードです。
- 現在は歩行者天国中止: ちなみに、騒音対策のため、成人の日の国際通りはトランジットモール(歩行者天国)が実施されないなどの規制強化も行われています。
先輩から後輩への「継承」
沖縄のド派手な衣装や扇子などは、実は先輩から後輩へと受け継がれるケースも多いです。 「来年は俺たちがこれを着て一番目立つんだ」という憧れとともに、衣装代の積立金制度があったり、先輩がカンパしてくれたりと、縦社会の絆が非常に強いのも特徴です。
2025年の「名護市 貸衣装トラブル」
先ほど少し触れましたが、記憶に新しい悲しい出来事として、昨年の沖縄(名護市)でのトラブルがあります。
- あるレンタル業者が、新成人から代金を受け取ったまま連絡不能になり、当日に袴が届かないという事態が発生しました。
- 救いの手: しかし、この時も「せっかくの晴れ舞台だから」と、県内の他の貸衣装店や美容室が急遽支援を申し出たり、SNSで呼びかけて衣装を譲り合ったりする動きがあり、沖縄の「ゆいまーる(助け合い)」の精神が話題になりました。
地下足袋と島ぞうり
足元にも沖縄らしさが出ます。袴姿でも、足元は雪駄(せった)ではなく、動きやすい「地下足袋」であったり、あるいは式が終わってリラックスすると「島ぞうり」に履き替えたりする姿もよく見られます。
沖縄の成人式は、見た目のインパクトばかり注目されがちですが、その根底には「仲間との絆」や「地元への愛着」が強く流れているのが特徴と言えます。
ユニークな成人式
沖縄の「熱い」成人式も素敵ですが、日本全国に目を向けると、地域ごとの「土地柄」や「ユニークな工夫」が詰まった、面白いエピソードがたくさんあります。
中でも特に有名なものや、ほっこりするエピソードを厳選してご紹介します。
夢の国でのお祝い(千葉県浦安市)
全国で最も有名な成人式の一つです。
- 会場は東京ディズニーリゾート: 浦安市の成人式は、東京ディズニーランド(またはシー)のショーベースやシアターで行われます。
- エピソード: ミッキーやミニーなどのキャラクターが歌とダンスで新成人を祝福してくれます。新成人は「ここで祝ってもらえるのが誇り」と語ることが多く、参加率も非常に高いそうです。 (※ちなみに、園内なので「派手な特攻服」や「旗の持ち込み」は禁止されており、みなさん比較的お行儀よく参加されるそうです)
恐怖と決意の「バンジージャンプ」(茨城県常陸太田市)
「大人になるための度胸試し」として有名です。
- 会場は竜神大吊橋: 高さ100メートル(日本最大級)の吊り橋から、新成人が振袖や袴姿(または着ぐるみ)でバンジージャンプをします。
- エピソード: 飛ぶ直前に「親孝行するぞー!」「彼女作るぞー!」など、20歳の抱負を絶叫してから落下します。見ている親御さんの方が泣いてしまうこともあるとか。
水族館でアシカと記念撮影(千葉県鴨川市など)
海沿いの町ならではのほっこりする式典です。
- 会場は鴨川シーワールド: 新成人の代表がシャチのパフォーマンスに参加したり、笑うアシカと記念撮影をしたりします。
- エピソード: 動物たちもお祝いモードで、アシカが「祝 成人」という文字を書いたりするパフォーマンスを見せてくれることもあります。三重県鳥羽市の鳥羽水族館でも水中入社式ならぬ「水中成人式」が行われたことがあります。
北九州の「ド派手衣装」は世界へ(福岡県北九州市)
沖縄と双璧をなす「派手な成人式」として有名ですが、少し変化が起きています。
- リーゼントと金銀の袴: 映画のセットのようなド派手な衣装(「花魁」風や巨大な扇子など)で知られますが、実はこれら、地元の貸衣装店が「一生に一度だから」と若者の要望を叶え続けた結果、独自の文化に進化したものです。
- エピソード(2026年の変化): 2026年(今年)のニュースでは、従来の派手な袴だけでなく、全身ハイブランド(ヴィトンやモンクレール)で固めた「ラッパースタイル」の男性が登場したり、肩に生きたヘビ(コブラ?)の模型を乗せて威嚇ポーズをとる猛者がいたりと、派手さのベクトルが多様化しているようです。 また、式典後には「来た時よりも美しく」と、派手な格好のままゴミ拾いをする活動も定着しており、見た目とのギャップが称賛されています。
「夏」に行う成人式(雪国あるある)
青森、秋田、新潟、長野などの豪雪地帯では、1月ではなく「8月(お盆)」に成人式を行う自治体が多いです。
- 理由: 1月は雪で移動が困難なうえ、進学・就職で地元を離れた若者が帰省しにくい(雪で電車が止まるなど)ためです。
- エピソード: 「振袖だと暑すぎる」ため、浴衣やスーツ、あるいは涼しいドレスで参加するのが一般的です。「汗だくの成人式」も、それはそれで青春の思い出になるようです。
その他の一発ネタ系
- 伊賀市(三重県): さすが忍者の里、手裏剣……ではなく、なんとヘリコプターでの遊覧飛行体験がプレゼントされた年がありました。
- 成田市(千葉県): 成田空港のターミナル前で、飛行機をバックに記念撮影。
- 小さな島の成人式: 新成人が1人や2人しかいない離島では、島民全員が集まって大宴会になり、校長先生だけでなく近所のおじちゃんおばちゃん全員からお酌をされる、逃げ場のない(しかし温かい)式になります。
こうして見ると、日本の成人式は地域ごとの「色」が強くて面白いですね。共通しているのは、どの地域も「大人たちの、若者をなんとか祝ってやりたい」というエネルギーが凄い、ということかもしれません。
とにもかくにも、黒歴史でデジタルタトゥーされるより、良いニュースで名前を残したいですよね。自分の行動には責任をもって楽しく記憶に残したい成人式を過ごしていただきたいと思います。
しかし、本日の天気は全国的に「今季最強クラスの寒波」の影響を受けており、厳しい寒さとなっています。
特に日本海側では大雪・吹雪に警戒が必要です。成人の日の式典へ向かう際は、交通情報の確認や足元の安全に十分ご注意ください。
素晴らしい一日になりますように!
see you soon.


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